仕事も恋も効率的に?~second~

☆衝突の始まり☆

『むーん...』
『どーしたんすか?』
『んー?ちょっと手作業があって...』
『手伝いますか?』
『あー...、お願いできます...?』
『しょーがないなー 笑。本田さんの為ならやりますよー』
『お願いします 笑』

木下君とみちが目の前で仲良さそうに...。
なにこれ、なんで腹立ってんの俺...。
そのニコニコした美人は俺の嫁なんだけど...?って言いかけて飲み込む。

『俺もやろっか?』
『っ、佐川さん!全然、大丈夫ですって』
『僕が手伝うから大丈夫ですよー、佐川さん』
『...ふーん?あ、みち、ちょっといい?』
『はい?』

断られたことに思わずムッとしてしまう。
廊下に連れ出し、人気のない工事中の更衣室へ押し込む。

『え?え?ちょ...!!...んぅ...っ...』
『...みちは俺に頼ってればいーの...わかる?』
『なっ...、それはっ...んんっ...』
『...俺のもんだって忘れてない...?お前は俺のでしょ...?』
『っ、それはっ...そうですけどっ...』
『...あんまり俺以外の傍によるな...。近すぎて、見てる俺が狂いそう...』
『っ...』

ひとしきりキスをすれば、力が抜けるみちが可愛くて仕方ない。色気が増して、息子も起き出す始末で...。

『ちゃんと俺しか見えないようにしないとな...』
『...コウさんしか見てません...』
『...んっ』

あんまりにも可愛くて、このまま抱きたいという衝動に駆られる。
みちがトロンとした顔をしながらも、仕事戻らないとまずいと俺を押し戻す。

『みち?ちゃんと俺を頼れ。わかった?』
『っは、い...』
『...続きは帰ったら、な?』

ニコニコとセクシーな笑顔で言われて、体が反応するが、なんとか仕事モードに戻す。

課内に戻ると、狭山さんと田丸さんが一悶着起こしていて、一気に頭が冴える。

『ど、どうされたんですか...?』
『...これ、めちゃくちゃなんですよ』
『え?』
『狭山さんがやってるからこうなるんでしょう?!』
『はい?!』
『ま、まぁまぁっ...!』

どうやら、測定器の管理体制の件で衝突したらしい現状。

『...とりあえず状況教えて下さい...』
『ですから!!』

コウさんが間に入ったものの、こうなると埒が明かない。

『はぁ...。みち、とりあえずデータ』
『わかりました』
『本田さん、これ』
『ありがとうございます、木下君』

やきもきしていた木下君が、私のデスクからファイルを取ってくれる。
欲しいであろうページを開き、コウさんに渡すと、鋭く書類に目を落として状況把握をしようとする。

こうなると長いのよね...と、溜息をつきながら、私は木下君から話を聞こうと少し下がる。
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