外見9割、性格1割。

築「教育実習の時にな
俺の事が本気で好きだ!って
告白してきた生徒がいた。
俺はキッパリ断った。
彼女がいるから付き合えないって。
その生徒は散々俺の悪い噂を
流しまくって...3日後に転校した。
それが問題になって教育実習は中止。
俺を受け入れる学校なんて
もうどこにもないと思ってたけど
あそこの学園長は俺の実力を買ってくれて
臨時教師として採用してくれた。
恩がある。だから、俺はここで
失敗する訳にはいかないんだ。」

鬼男にはちゃんとした覚悟があった。
皆から可愛いと思われたくて
仮面を被り始めた私とは違う。
ちゃんとした理由と覚悟があって
仮面を被っていた。

生徒から嫌われたとしても
彼女と約束した
同じ教壇に立つという夢を
叶えようとしている。

そんな顔でそんな事を話されちゃ
もう何も言えなくなる。

築「お前は俺の心配なんて
しなくていい。自分の事だけ考えろ。
明後日の追試、必ず受かれよ。」

愛琉「うん。」

改めて、自分は子供なんだと
思い知らされた。
そして、やっぱり鬼男は大人だ。
< 141 / 424 >

この作品をシェア

pagetop