クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
夏だ!浴衣だ!ライバルだ!


「答えないで、そのままチューしてもらえばよかったじゃない」


「え……円なに言って……」


プール事件から3日経って、今日は、円のお家でお泊り中。


円に何度もしつこく早凪くんとどうなってるのか聞かれたので、あの日おきたことを一通り話すことにしたけれど。


円の大胆な発言に戸惑いを隠せない。


付き合ってもない人とキスなんて、そんなのおかしいよ。


「そこまでしててゆるのことなんとも思ってないっていう方がおかしいじゃない!」


円は、そう言ってお手伝いさんが準備してくれた高級そうなようかんをパクッと食べた。


「……だって、早凪くん私のことは家族みたいなもんだって。そんな風に思ってて異性として見てもらえるとは……」


それにやっぱり、あの早凪くんと莉々ちゃんの関係を知れば知るほど、好きだって言えなくなってしまう。


莉々ちゃんと仲良くしてほしいなんて、もし私のこと好きだって思っててくれたらあんなこと言えないと思うし。

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