だから何ですか?Ⅲ



「しかし・・・、高城もつくづくの阿呆だな」


「えっ?」


「ただでさえ亜豆の逆鱗を刺激していたっていうのに、調子に乗って何かしでかしただろ?」


「えっと・・・どういう、」


「お前が来る直前にプッツンした亜豆から連絡が入ってたんだ。『高城をぶん殴る』って」


「はっ?!殴るっ!?」


「物理的にじゃないぞ。目には目を、歯には歯をって方法でな」


「・・・・なんか、・・・亜豆を知ってるせいか『物理的』に殴るって意味の方が穏やかな響きに感じてならないんですが・・・」



思わず引きつった顔を一撫で。


だって、あいつのキレっぷりはこちらが驚くような事を当然の様にやってのける。


海音相手でアレだぞ?


高城相手だとどんな仕返しが【殴る】という枠に当てはまるのか。


そんな懸念も少々。


不安に顔を歪める俺の隣ではまるで真逆に楽しみだと言わんばかりに笑って見せる大道寺さんがいる。


色々な意味で『早く向かわなくては』と心が急いて、その意識で窓の外に意識を移せば視界に映るのは高城の会社の敷地だった。








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