だから何ですか?Ⅲ


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どこの会社のどんな名目でもパーティーは一緒。


煌びやかだけれと駆け引きばかりの愛想を作った会話が飛び交い、祝辞の為と言うよりは自社の利益の為にこの場に身を寄せている。


まぁ、それが社会。


そうする事で世の中は回っていて、その上で生きる以上逆らう事なく従うけれど。


それでも、こういう雰囲気は正直得意でない。


全てがそうとは限らないけれど、上辺だけの愛想や賞賛、おべっかの空気で澱む空気は船酔いの如く体を蝕んで目眩すら覚えるのだ。


そんな私の事情を知っている海音くんが無理矢理横に縛り付ける様な事はなく、どこかで休んでいろと身を解放する言葉には素直に甘えた。


いつもであるなら、普段であるなら仕事を放棄して自分を甘やかしたりはしない。


それでも今日というこの場だけはなるべく自分という存在をこの場に印象づけたくないのだ。


誰も何も私を捉えて認識して記憶しなければいい。


特に・・・メインである舞台で一番偽りの笑みで愛想を振りまいている男には。


相変わらず・・・偽りのカリスマ性は健在なのだと取り巻かれている姿を捉えて思ってしまった。


やわらかで親身にあふれた笑み。


あの笑みを向けられ突き落とされた人間は何人いるのであろうか?





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