once again〜season2〜
受難
「私も…蓮さんを幸せにしたい…です」

いつもなら、ここ会社!と言って私が蓮さんにストップをかけている私だったけど、蓮さんに向き直り私からキスをしていた。

最初、蓮さんは驚いていたけど、すぐに私を迎えてくれた。

私達の時間が永遠になると思っていた。



南條さん達と話合いを行ってから1ヶ月が過ぎていた。

夏帆さんは、私が知ってる頃の輝きを取り戻したかのようだった。
兄も中原さんの指摘を受けながら、病院の経営について、援助をしていた。
あくまでSEIWADOの社長としての動きは止めないままに。

父も、なんとなく兄がしている事に気付いたようだった。でも敢えて何も言わず静観していた。

私もその事には、何も触れなかった。

そんなある日、蓮さんがフランスから支社長が来ると話があった。

「え?フランスの支社長?」

「あぁ、やっかいなのが来るんだよ…」

フランス…確か…?
やっかいなの、何がやっかいなんだろう?

「涼香、覚えてるだろ?ルイだよ。ここで一回会ってるだろ?」

ここで会ってる?
記憶を辿ってみた。
あ。

「思い出したか?あいつだよ…なんでこの時期に来るかな…」

なんで、支社長が来たらダメなんだろう?

支社長とは言っても、私も会ったのあの日だけ。
メールや電話では何度か、やり取りはしていたけれど、そんな話し込んだ事もないし…。
いたって、普通の人だとおもってたけど…

< 83 / 260 >

この作品をシェア

pagetop