不良な彼と恋の契約

雷と涙。

「楽しかったぁ、動物園!」

ヒカリちゃん、楽しそうだ。

動物園をひたすら堪能した私達は、路地を歩いた。

いつもと変わらず、家へ帰る道の途中。
隣にいる仁くんは、なんだか不機嫌だ。

私なんか、悪いことしたかな?

「なんで、あんなこと言ったんだよ」

あんなこと?

「輝くんのこと?
一緒に住んだら楽しいかなって」



「ーーっ、楽しい訳ないだろうが!?
お前は、何も分かってない!!
輝は、お前が好きなんだよ!」






初めてだった。







仁くんに、怒鳴られたの。





「ちょっ、落ち着きなよ仁。

どした?」



相沢くんが、間に入るのもーー
ヒカリちゃんが、私を宥めるのも、、





「そんな言い方ねーだろうが!?
想に当たるなよ!」


輝くんが、仁くんとケンカする光景も、、
まだまだ見慣れないまだ始まったばかりだ。




なのに、とてつもなく寂しくなってーーポロっ、と涙を零した。


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