不良な彼と恋の契約

二人っきり。

「ライバル多いしな。
勝ち目なさそう」

伏せ目がちに俯く今井。
なんとなく、気持ちはわかる。
「おい、早くしないと女子達くるぞ」

誰かの声が聞こえて、ガラッーー


あ、、


「きゃっ、男子変態!早く着替えてよ!」

あ、と思う前もなく目の前には顔を赤くして俯く想がいた。

上半身裸でいた奴もいたし、下半身を出していた奴はーー、目の前の想に赤くなり、手を止めた。

「あんたらのフルチン見ても何も感じねーよ。
ただ、キモいから早く着替えな!!」

なんつーか、、こういったらあれだけど。

マジ女番長だよな、コイツ。
ある意味、最強だ。

「想、大丈夫?
想、照れ屋だなっ」

なんで、仲いいんだろう。
赤い顔をしてる想に気遣うヒカリ。

ヒカリは、何かに気づいた様に声を上げた。

「想、あんた熱いよなんか。
もしかして、熱あるんじゃん?」

熱ーー?
赤い顔に少し潤んだ瞳、息の上がった想。
「うん、朝少し頭痛くてーー、熱がないから大丈夫かなって」


想が、風邪ーー?

「保健室行こう、付き添うよ」

ヒカリの心配した声。

想の、顔色を伺いながらーー教室を出る二人を目で追った。


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