後悔
3章
ーーー3年後ーーー
「はるくーん、帰るよーっ」
「はーい」
元気に返事をする男の子
名前は“春樹”
私と…彼の子だ
春樹は大きくなって
だんだん言葉を覚えて
いっぱい走り回る元気な男の子に育った
顔は私には全然似ていなくて
彼によく似ている
「今日も春樹くんいい子でしたよ」
笑顔で先生が私に言う
「ありがとうございます
いつも遅くまで助かります」
延長保育の常連だからここの先生には
感謝でいっぱいだ
そんな話をしていると春樹は準備ができ
私の足に抱きついてくる
「ママー!ぼくいいこ!」
「うん、先生からきいたよ
じゃあお家に帰ろっか」
「うん!!」
少しかがんで手を繋ぐ
小さな手が私の手をギュッと握り返す
いつもこの仕草がかわいくて愛しくて
私がこの子を守らなきゃと
強く、思う