先生が私に恋をした~2~
仕事中はなるべく平常心を装い、かっしーの前では
作り物の鎧を脱ぎ捨てられる

「奏さん、大丈夫?」
「ん?なにが?」

翌日のPMI患者のカルテに目を通してたかっしーが
隣で診情の下書きをしていた私を覗き込んだ


「素直に喜べないから、しんどいかなって」
「大丈夫だよ。かっしーの前では素でいられるからね」
「俺は奏さんのオアシスだ」
「おかげでいつも助けられてるよ」

はぁーと椅子に背中を預けて天井を眺める

「どうしたの?かっしー」
「いやー、日野先生が帰って来たら、もう奏さん独り占め
出来ないなーと思ってさ」
「何いってんの、私達同士でしょ?」


ハハハと笑ってから
同士は永遠だもんね。とどこか儚げに見つめられた



< 100 / 105 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop