ダメ女
小説
僕は、無精髭を触りながらノートパソコンに文章を書いては寝ての生活を送っていた。

何回か出版社に、原稿用紙を送った。

携帯小説も書いた。

寂しくて辛かった。

駅前のパチンコ屋に行ってから勝つとラーメンを食べて過ごしていた。

夏の熱い日に熱海に住んでいる両親のマンションを尋ねた。

親の対応は、冷ややかなものだった。

夜中に目を覚まして、ちょうど父が台所に来たので言った。

「バカな息子でごめん。」と…。

父は、何も言わなかった。

次の日、見捨てられたと思って電車で地元に帰って母方の祖母の家を訪ねるとアパートの部屋が一つ空いてるからうちに来なさいと言われた。

祖母は、アパートを持っていた。

亡き祖父が作ったアパートだった。

夏の朝方に、叔父の車を借りて荷物を何回にも分けて運んだ。 

ふと、自分は何をしているんだと思いむなしくなった。

ご飯は一階に住んでる祖母と食べていたが口うるさいので部屋で食べる事が増えた。

ふと、僕は、思い立ち派遣会社に電話をして仕事はありますか?聞いた。

半年という契約でならあると言われたので僕は、了解した。

その頃から心療内科に再び行き始めた。

高校生で不登校になり大検受けて大学受けて合格した。

漠然と働く事に嫌悪感があった。

どこも長続きしなかった。

今は、働きたかった。

専門学校で歯科技工士の免許を取得したからなのか分からないがピッキングではなく電装という場所で半だごてを使って救急車の内部の部品を作る事になった。

27歳、最年少だったので可愛がってもらった。

そんな時に、ふと、相澤明美(仮名)にメールした。
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