5人の王子とお姫様!



「あの女のこと、気にしてんだろ」


「あ、はは…」


「珍しいな。心配するにしたって、お前が入れ込むことはそうないだろ」


「ん、そうだったかな」



自分もついさっき似たようなことを考えていたなんて言えるわけもない。


琉羽や光邦じゃあるまいし、楓斗がからかうなんて想像もできないけど、なんとなく曖昧に流した。


相変わらず鋭い。



思えば楓斗だけだった。


損を避け、利を突く。


常にそうしてきた。


楓斗だけが、僕の行動の原理を見抜いている。



彼の勘か、僕の不手際かは知れないけれど。


やっぱり楓斗は侮れない。




どうにも今日は調子が悪いらしい。


頭が鈍ってうまく回らないな。



今口を開けば、墓穴を掘るのは必至だろう。


分の悪さに、曖昧な笑みを浮かべながら何も言えずにいると、琉羽と光邦が揃って食堂に入って来た。


休日の、朝も早い時間。


珍しいこともあるな、と驚いたことは内緒にしておく。


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