5人の王子とお姫様!
大丈夫、頭は冴えてる。
ちゃんと落ち着いてる。
冷静に考えられる。
ほらどうだ、と言わんばかりに振り返るけど。
「……え、と…」
あまりの光景に戸惑いの声が漏れてしまった。
にこやかに固まる聖、ポカンと口を開ける空、目を見開いて唖然とする楓斗、ぷるぷるして今にも爆発しそうな琉羽。
そして……
「にへへへぇ~」
ものすごく緩んだ顔で笑う光邦。
なんていうか、はっきり言って……気持ち悪い。
「おま、落ち着け…って、あれほど…!」
「…?落ち着いてた」
「なら……!!」
「だって、光邦困ってたから」
「………は?」
楓斗は言葉にならない言葉で追求してきたけど、私の返しを聞いてまたもや呆けてしまった。
「助けにならなかった?
でも、だって……困ってたでしょ…?」