秘密の恋~絶対に知られちゃいけない恋だったのに~
『行くよ。あ、カレシ一緒でもいい?』

『カレシできたの?ウソ?よかったじゃん!紹介ちゃんとしてよね?』

『うん。じゃあ、カレがいいって言ったら、一緒に行くね。』

それからわたしはまどかに借金をようやく返し終えて、佑介と知り合った経緯などを話した。

ほんとは会ってゆっくり話したいけどおなかに子どもがいて結婚もひかえてるなら今はゆっくり話しているひまもないだろう。

『よかった・・・。』

まどかが泣いている。

『まどか・・・ありがとう。』

わたしもちょっと涙ぐむ。

『華が結婚するときもわたし赤ちゃん抱えてでもいくからね!』

『え?!そんなん・・・気が早すぎるよ。』

『どうかな~?』

まどかが電話口でいじわるそうに笑った。

『じゃぁ結婚パーティではカレシ紹介してもらうよ!絶対連れてくるように!』

『はーい。』

『じゃあ待ってる。』

これは、佑介連れて行かなかったら、まどか怒りそうだな・・・なんとか一緒に行ってもらわないと・・・。

電話が切れてから晩御飯の仕上げをしつつ考えていた。

いやー。結婚かぁ・・・。まどかいい奥さんなれそうだもんな。

大学時代からずっとつきあってたマキくん。
まどかのことは自分のことのようにうれしい。

うれしくてほくほくしていたら、佑介が帰ってきた。

「何?なんかいいことでもあったの?」

するどい。

「うん。大学の時の親友がいるんだけどね。結婚することになって。さっき連絡あったの。」

「へぇ。親友かぁ。よかったじゃん。」

佑介が言いながらテーブルにご飯を並べている。

「それでさぁ。親友のまどかっていうんだけどね。結婚パーティーを自宅の庭で開くんだって。よかったら佑介も一緒にどうかなぁって。」

「え?」

「ダメ?」

いやかなぁ・・・そういうの?

「いいのか?」

「うん。一緒に行ってほしいなぁって。親友に紹介もしたいし。」

「行く行く。うれしい。」

佑介は喜んでくれてる。よかった・・・。
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