カゼカオル
バスが僕たちの横を通り、
泥を跳ねて僕にヒットした。

「あ、汚れてる。」

意地悪そうに笑っている。

「うわっ、最悪!」

「これで拭いて。返すの明日でいいから。」

見たことのあるハンカチだった。

ピンクの四つ葉のクローバーが
刺繍されているハンカチ。
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