学園スパイラル~七不思議編~
「どうして、ここのカギも持っているのかな」

 なんだそのカギの束は──耕平は匠の手にある沢山のカギの束に眉を寄せた。

「まさか、マスターキーなんて事は無いよな」

「大丈夫。コピーキーだよ」

「へえ……コピーしてたんだ」

「うん。入学してからコツコツとね」

「平然と言ってるんじゃないぞ」

 皮肉が通じないのか。夏休みの宿題のように爽やかに言ったところで、やってる事はコソ泥なみだろうが。なんで、こいつがいつまでも学園のトップにいるんだ。

 これが終わったら先生に報告してやる。

 重たい扉がきしみを上げて開かれていく──靴を脱ぎ、足を乗せた板張りの床はひんやりとしていた。
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