クリスマスの夜に

 混乱する頭の中で、声がする。まやみの声が。
「お兄ちゃん」と叫び俺を呼ぶ声が聞こえてくる。

「まやみはどこに、今、この世界にまやみはいるんだろ。まやみに合わせてくれ」

「ええ、いるわ。この世界に、そしてあなたの前に。まやみさんはちゃんと生きている」

 私の名は メイリア・ディアス。


 私は、矢代まやみさんの陰の分身。
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