にじいろしぐれ
それからはいつもと変わらない日が続いた。

季節は淡々と過ぎて行き

私は10歳の誕生日を迎えた。


「おかあさん遅いなぁ。お仕事忙しいのかなぁ...」


母は朝早くから夜遅くまでパートで働き私を寝かしつけてからまた夜の街へと消えていく

時々疲れた表情をみせるものの私に笑いかける顔はいつも優しかった


プルルル...プルルル...


「おかあさんだっ!」


「おかあさんっ!」

『晴...ごめんなさい。少し遅くなりそうなの。一緒に誕生日祝ってあげられないわ。』

「ううんっ!晴は平気っ!お仕事頑張ってね!」

「ありがとう。なるべく早く帰るからいい子で待っててね。おやすみ、晴」

この時、母の変化に気づいていれば母は優しい母のままだったんだろうか。

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