奥寺マーリィ先輩の初恋の人 すっごーいイケメン!
ホールの方も大変な事になっていた。
 裕太も私も3人の先輩方も対応に追われている。
 オーダー取った私は声を飛ばす。

「すみませーん! 9番テーブル! カルパッチョの追加をお願いしまーす!」

 オーナーは再び持ち場に着き、カルパッチョの調理を始めた。

「7番テーブルオーダー入りましたー! さよりのチーズ焼き2皿と、タラのクリーム煮2皿でーす!」とオーダーを読み上げた裕太。
 ソッと厨房内を覗いてみた。

 チーフたちに混じって徹が真剣な表情で作業を進めているのが分かる。
 昨日のお客さまとしての表情とは違って、プロの料理人の顔である。

(マジ! スゲー!)と関心する裕太。

 ボードに貼られた紙をチェックし、チーフから指示を仰いで調理に取りかかる動きはムダが無く、スピーディーなのだ。

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