水瀬くんは浮気をする生き物です




「真面目だなあと思ってたら、俺があげたもの必死に探して授業サボっちゃうし」



「っ、」




「ちょっとこうするだけで赤くなるくせに、さっきみたいに意外と大胆なこと言うし」




「蒼、くん…っ」




「…危うすぎて、守ってあげないとって、思うよ」




椅子に座ったまま、首だけを後ろに倒して私を見上げる蒼くんの手が頬に触れて。



そのままするりと撫でられて指先が耳元を掠めれば、少し上擦った声が上がってしまう。


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