水瀬くんは浮気をする生き物です
腹立つ。図星だからかいつもより数倍。
こいつ、真宮紫乃とは一年のときから同じクラス。
出席番号順の席が前後だったことから話すことが増えて、仲良くなるのにそう時間はかからなかった、が。
「でもまさか莉々ちゃん切るとはね〜。そんなに相性いいんだ?あの地味子ちゃん」
「うるさい。つーか相性もクソもないから」
「は、え?なに、まさかまだ未遂?」
意外、とでも言いたげに目を見開いた紫乃をぎろりと睨みつけると、手を叩いて大袈裟に笑い出す。猿のおもちゃかよ。