水瀬くんは浮気をする生き物です



た、確かにない、と思う。



でもそれは、両思いで付き合ってるわけじゃないから、そんなこと言ったら重いかなと思ったからで。




「心和、全然連絡くれないし、一緒にいても他の子くるとすぐどっ行っちゃうし。自信ないなぁ、俺」



「っ、えっ、と…」



するりと指を絡められ、そのままきゅっと握られる。




「すき?俺のこと」




「は、い」



「ちゃんと言って?」




空いていたもう片方の腕が腰に回されて、そのままぐっと引き寄せられれば、ぴったりと蒼くんに密着してしまって。




「っ…!」



もう、顔すらあげられない。



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