水瀬くんは浮気をする生き物です




「世の中には送り狼って言葉もあるくらいだからねぇ。蒼もそれだったかぁ〜」



「いや、そんなことは…」




……なくはない、けど。




「あ、ほら、顔真っ赤。嘘つけないね、心和ちゃんは」



「っ、そんなことない、よ…!」



「そ?でも、本当に隈すごいなぁ。さすがに心配になんだけど」




顔を覗き込まれたかと思えば、紫乃くんの指先が自然な流れで目元に伸びてきたけれど、




「ほ、本当に大丈」



「っ、紫乃!」




すんでのところで阻止された。他でもない、蒼くんの手によって。



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