雷王に愛された花

「ミレイ様、大丈夫です。私を信じてください。絶対に幸せにしてくれるでしょう。準備をしましょう。」

「確かに雷王と呼ばれていたとしてもジルベルト様よりはきっといい方よね。」

「はい。もちろんですよ。」

「王に謁見する最低限の荷物だけでまずは結構ですよ。」

「そうなのですか？」

「はい。どうしても必要なものは、王妃にご挨拶に伺っている後発隊に持たせるので。それに、だいたいの必要なものはもう揃っております。」

「それは、王宮に、ということですか？」

「はい。それはもうせっせと集めておられましたから。」

「そ、そうなの？では、準備をして参ります。」

「こちらで待機しています。日没までにお願い致します。」