洗脳されていたことに気付いたので逃げ出してスローライフすることにします。-元魔王四天王の村娘ライフ-

「ここはオススメですよ。少し狭いですが裏に畑にできるだけの庭もありますし、一階はもともと店にする予定で作られているので物さえあればすぐにでも店を開いていただけます」

もみ手をしながら言い募るのは不動産屋のオヤジ。
ちょっと『メタボ』な背の低い人間のおじさんだ。

まあ人間の村なんだから人間で当然か。

「前金で銀貨10枚、月に銀貨5枚と賃料も手頃です。ただ大通りからは少し奥まっているので人の通りは少ないですが……。腕のいい錬金術師なら、場所の良し悪しなどそう気になさることもないかと」

言いながらちらちらとクルドの顔を伺っている。
うん。
観察眼はある方なのかも?
私でなくクルドに決定権があると見抜いているあたり。

いや、ここまでずっと私でなくクルドが話を進めてるんだから、そう思うのも当然か?

しかし金さえ払ってもらえそうなら、子供相手でもちゃんと客として接するんだから、このオヤジは偉いね。

店で出して見せたお金の詰まった巾着袋の効果なんだろうけど。

人間ってのは単純でちょっと馬鹿だな。
< 71 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop