君が笑ってくれるなら、それでいい。〜君のいない世界〜
怒っている顔すら可愛いし、愛おしい。

思えば物心ついた時からそうだった。

「それで、考えたんだけど。優希さ、外行かない?」

「美桜のその足で?」

「治ってから!こんなとこいたら息が詰まっちゃう。行こ!ね?」

美桜は僕より背が小さいから、自然と上目遣いになる。

そんな目で見られて断れる人がいるなら、見てみたいものだ。

「ねえ、優希。優希の病気だってきっと治るよ。それに、私決めたんだ。後悔しないって。だから、私と一緒に遊ぼう!!」
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