バリトンボイスで囁いて
夢の世界へ
翌朝いつもより早かった弘人さんは私の隣へ

右側だけがジンジンと温度が上昇していく
マリンの香りが拍車をかけるように、私の脳を
刺激する

「はぁー、、、」

自分にしか聞こえない位の小さな溜め息を
震える唇から吐き出した

ただ隣にいるだけなのに、私の緊張はすでに
キャパオーバーだ

そんな私を嘲笑うように、弘人さんは私の耳元へ
艶やかな唇を近づけた

「菜々」
「ひっ、、、」

私の右半身は大袈裟に跳び跳ねた

変な声まで出ちゃったし、、、私ってばもう!!

両手をフレアスカートの上でギュッと握った
このまま消えてしまいたい

けど、弘人さんの次の言葉が私の意識を四次元まで
吹き飛ばしてしまう

「菜々、連絡先教えて」

はひーっ?
あ、あああ、あの、あの、、、

弘人さんの顔を見ると目を細めて微笑んでた

な、なに?この、、、笑顔、、、

いや、その前に今なんて、、、?


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