恋愛模様
だって、好きだから
私の彼はちょっと変わってる。

でも、そんなとこまでもが愛おしくて、大好き。

だから出会いかたまでちょっと変わってる。
その日私は学校のみんなと飲んでいた。といっても、私はカシスオレンジばかり。
そんな時彼は地元の友達に電話をかけてきた。それを少し早くその友達から奪い取り電話にでた。

『もしもし』
『なんで~』

それが彼の第一声・・・。さわやかな感じのその声は私の心の奥底まで届いた。

それから、メールを始めて彼のことを『電話君』と呼ぶようになった。恥ずかしがってた彼も最後には許してくれた。

メールのやりとりはごくごく普通のこと・・・。

学校での出来事・・・。サッカーのこと・・・。

時々、悩み相談・・・。

メールに慣れいない彼は一生懸命にメールをしてくれた。

今日は絵文字が入ってる・・・。

それだけでうれしかった。

それから、何度目かの電話でデートに行こうと言ってくれた。

待ち合わせのときに変に緊張した後姿が印象的だった。

あいにくその日は雨になった・・・。

私は傘をもっていなかったので彼の傘にいれてもらって駅までいくことになった。お互い変に照れて別れ際まで言葉をかわさなかった。

私を電車に乗るまで見送ってくれた彼。

そういえばよく笑ってくれたな・・・。楽しかった・・・。

その感情のまま自然と恋に落ちた。

今こうして、喫茶店のなかで向かい合って座り、1つのコーヒーと1つのコーラを注文して彼の顔を見てるだけでいい。

『雨あがったな』

彼がそう言った。
窓の外を見ると雲の隙間から太陽の光が漏れはじめている。

『どこいこっか』
『そうだな、君の行きたいとこならどこまでも』

彼は少し頬を赤くして言った。

『じゃあ、手をつないで歩きたい』

シャイな彼はなかなかそういうことをしてくれない。
もう何度目のデートだろう・・・。

喫茶店を出て彼が恥ずかしそうに左手を出してきた。私はそれに右手を絡ませた。

少し胸が高鳴った・・・。

彼が大好き・・・。

あなたも私を好きでいてね・・・
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