放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。※リメイク版
「よろしくなっ!」
突然の出来事にまだ頭がついていかないが、何とかワンテンポ遅れて言葉を搾り出す。
「あ、うん。よろしくね」
引きつりながらもなんとか彼の瞳を見て、笑顔で言えた。しかし耐え切れず、すぐに視線を逸らしてしまう。
あぁ・・・早く、早く教室に戻りたい・・・っ!
緊張と恥ずかしさから、穴があったら入りたいぐらいだ。だけど莉奈はまだ、葉月君となにやら言い合っている。
莉奈早くしてよ・・・! なんてひたすら懇願していると。
「はい、そこまでー」