放課後4時10分、校舎5階で君を待つ。※リメイク版


あ……また、だ。

休み時間の賑わう廊下。

5回にある音楽室へ向かうため、東側の階段へ行こうと友達と歩いていた。

その反対側から歩いてくる一人の人物と瞳が合った。

ドクン、ドクン、と少し早くなる鼓動。そんな心臓を落ち着かせるために小さく深呼吸。

1年の秋ぐらいからだろうか。

彼と、瞳が合うようになったのは。


それはまるで魔法にかかったかのように、彼の瞳から視線を逸らすことができなくなるから不思議だ。

< 8 / 74 >

この作品をシェア

pagetop