マジ恋相手は高校生


葵くんに癒された私は
普通に出勤する気分になれた。


出勤すると萌花が私を呼んだ。


朝から何?
また嫌味を言われるのかな。。。


「先輩。。。昨日はごめんなさい」


突然謝られて戸惑っていると


「これ 食べてください」
と小さな箱を差し出した。


「何?これ」


「言い過ぎちゃって
萌香先輩に嫌な気持ちにさせて。。。
わたしが悪いのに
相談できない環境にしてるのは
先輩だ!って言ってしまって」


朝から反省の言葉を並べる萌花。


あれからかほりさんに呼ばれて
『あんたあの言い方はないよ!
怒られる怒られるって
怒らせてるの誰?
あんたは覚えようとか
教えてもらおうとか
そう言う気持ちはないの?』
などとキツく注意されたとか。


そして
あたしぃ〜とか語尾を伸ばしたら
100円罰金だとか決めたれたと
笑って話す。


「萌香先輩が落ち込んでるって
かほりさんが言ってたから
これを食べて元気になってもらおうと
思って」


その箱は老舗のお店のもの
中身はいちご大福だった。


「これってすぐに無くなるでしょ?
いつ買ったの?」


時期的なものでとても人気のある品物
午前と午後に販売されるが
すぐに無くなってしまう。


「先輩がいちご大福が好きだって
聞いたので仕事が終わって
買いに行きました」


「その時間でも残ってたの?」


「いいえ 無くなると思って
お昼休みに電話して予約しました
用意バッチリです!
あっ!賞味期限今日までなんで」


と グー!ポーズを見せた。


「そういう頭脳を仕事でも働かせて!」
少し嫌味を加えて笑う。



< 51 / 170 >

この作品をシェア

pagetop