ユーレイとあたし。
「たいていの人には、俺は見えないよ。
ていうか、おまえが初めてだ。俺のこと見えたの」
……は?
「そ、そんな意味分かんないこと言って逃げようったって無駄ですよ!誰が信じるかそんな話!!」
「いや、マジだって。賭けてもいいぜ?」
不審男は、天井から片手を離して髪をかきあげた。
……だからなんでそんな片手で体重支えられるんだ。
そして、少し挑戦的な艶っぽい瞳をして、
……そう、本当に悔しいけれど、
見惚れてしまうくらい綺麗な笑顔で、言った。
「…だって俺、ユーレイだもん☆」