というわけで、結婚してください!

 ぽすの、なにも考えてなさそうなマヌケ面《づら》を見ると、なんだか泣きそうになる。

 余計、里心がつくかもしれないとわかっていて、これを見せてくれるために、電気店に寄ってくれたようだった。

「じゃあ、これ、ください」
と店員に言っていた尊が、

「……鈴?」
と振り返る。

 愛らしいぽすの写真を楽しく眺めていたのだが。

 一番下に、ぽつりと父が書いていた。

『美味しそうに食べていたぽすですが。

 お昼寝する前、ちょっと調子が悪そうでした。

 元気がありません。』

 それから、少し開けて、後から書き足したらしい文章が一行あった。

『※今から病院に連れて行きます。』

 ぽす!

 尊が横から覗いてそれを見ていた。
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