というわけで、結婚してください!
ガラス扉の向こうに居た尊は聞いた。
「今思えば、あの親犯罪スレスレですよねーっ」
と鈴が叫んだあと、ごぼぼぼぼっと音がし始めたのを。
「お前、今、ジェットバス動かしたろっ」
と尊はガラス越しに、鈴に向かって叫ぶ。
「はあ、気持ちいいです」
と鈴は言ってくる。
……本当に呑気だな、と思いながらも、なんとなく、そこに居ると、そのうち、飽きたのか、ジェットバスのスイッチを切ったらしく、静かになった。
今度は、鈴が動くたび、水音が聞こえてくる。
やめろ。
どきりとしてしまうじゃないか、と思いながらも、尊は、まだそこに居た。
鈴は、20センチのフライパンで殴られたいか。
26センチのフライパンで殴られたいか。
などというくだらぬ話をしているのに。
何故だろう。
妄想の中の鈴は、水音のせいか、泉の中から出てきた女神のような格好をしていた。