イケメンエリート、はじめての純愛⁇


咲子は澄み渡る真っ青な空を見上げた。
こんな日が来るなんて夢にも思わなかった。
空を見上げる咲子に気付いた映司が、視線だけで咲子に微笑みかける。

咲子は静かに大きく息を吐く。
あの頃、鳥かごの中で泣いていた子供の頃の私に、この幸せな姿を見せるために。



拝啓、十五歳の私へ…

あの頃の咲子さん、今の私が見えてますか?
あなたが思い描いていた素敵な人が、隣に立っていますよ。

あなたが毎晩眠る前に、大人の私の幸せを祈ってくれた。
どうか、どうか、素敵な人に巡り合って、自由な結婚ができますようにって。
あなたの願いを神様は受け取ってくれたみたい。

映司さんの事をあなたもすごく気に入ってくれると思うの。
ううん、あなたは私だもの、とっくに気に入ってわよね。

これから、一緒に幸せになりましょうね。
おチビな咲子ちゃん…





The end




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