クラスメイトの告白。


部屋に入ると、きれいで、とにかく物がない。


キッチンにも小さめの冷蔵庫など、必要最低限の物しかない。


転校してきて2ヶ月も経つのに、生活感がない家だな……。


「適当に座って。何か飲む?」


「あ、はい。いただきます」


「なんで敬語?」


「え? というか、あの……服、そろそろ着てもらえません?」


「シャワー浴びたばかりで、まだ暑くて」


それより、伊原くんはどこにいるんだろう。


人のこと家に呼んでおいて、出かけちゃったの?


それとも、部屋の奥にいるのかな。


私はダイニングキッチンから、ドアが少しだけ開いていた奥の部屋をそっとのぞく。


「なっ……ぎゃぁぁぁぁぁ!!」


私が悲鳴を上げると、伊原くんの弟があわててやってきた。
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