クラスメイトの告白。
とりあえず、私の足の上に乗っかっている彼の頭をそっと持ち上げて、床に優しく寝かせた。
足のしびれをこらえて立ち上がった私は、隅にたたんであった布団を床の上に敷く。
「布団を敷いたのはいいけど、伊原くんを床からどうやって布団の上に運ぶ……?」
彼の身長がこんなにあったなんて思わなかった。
学校で変装しているときの彼は、背中をかなり丸めて歩いているから、もっと小さく見えていた。
痩せていて、ほどよく筋肉がついているイイ体は、このアパートに初めて来たときに見たけど……。
男の子の体なんて、私には到底、抱きかかえることなんてできない。
どうする?
彼の腕を引っ張って、引きずる?
それとも足を引っ張る?
彼の体を両手で転がす?
「病人なのに転がすわけにもいかないし……」
「……転がすな」
伊原くんがボソッとつぶやいた。
「大丈夫!?」
「……俺、一瞬気失った?」
「熱あるみたいだよ。おでこ、すごく熱かったし」
「ん……頭がボーッとする」