I Still Love You

インターフォンが鳴り、パタパタと玄関へ走って行くとさっきまで一緒にいたのに、壮一がそこにいることに嬉しさが募る。
壮一の手にはシャンパンが握られていて、日葵は苦笑する。

「それ、さっき持ってきたんでしょ?」
「ああ、親父の持ってきてたやつだよ。これぐらいいいだろ」
高級シャンパンに、テーブルに料理を並べると一気に年越しらしいムードになる。

「間に合ったな」

時計を見れば後5分。日葵も笑顔で頷いた。ソファーに二人で並んで座り料理を食べながらその瞬間を待つ。
テレビに数字が表れ、二人もカウントダウンを一緒にすると年が明ける。
「あけましておめでとう。今年もよろしく」
お互いにそう言いあうと、笑顔の日葵に壮一が真剣な瞳を向ける。

「生まれたときから一緒にいて、遠回りをしたけどずっと日葵と生きて行きたいと心から思ってる」
真摯に告げられたせりふに日葵もジッと壮一を見つめた。

「私も同じ気持ちだよ。もう離れたくない」
そんな日葵に、壮一はこれでもかという甘い笑顔を見せる。

「愛してるよ」
「私も愛してる」
お互いどちらからともなくキスをすると、額を付けて笑いあった。

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