I Still Love You

「はあ?そんなことしたら、俺が俺らの両親に怒られるだろ?」

父親譲りのきれいな黒髪から、お前はバカなのか?そう言いたそうな冷たい表情は更にきれいに見えた。

(絶対女装したら、私よりそうちゃんの方がきれいじゃん)

そんな苛立ちも含め、日葵はさらに言葉を強めた。

「朝一緒に家だけ出ればいいでしょ?そうしたらバレないじゃん!そうちゃんてバカなの?」

「そういう事言ってるからお前はいつまでもガキなんだよ。そんなことしたら、お前の望む普通の生活じゃなく、車で学校の送り迎えだぞ」

壮一の言葉に、実際過保護な父の事だ。その通りになりそうで日葵はウッと言葉をなくす。
クルリと前を向いた壮一が動かないのを見て、日葵も仕方なく大きなため息とともに足を踏み出した。

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