再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
涼真くんだって、学校では調子に乗りまくってたよね。


今は普通に話せるから、その方があたしは嬉しい。


ジッと見ていたからか首をかしげられる。


「なに?」


「ううん。そしたらまた一緒にピザ食べよ~」


「おう」


環奈ちゃんも呼んで楽しく過ごせればいいけど、そうはいかないよね。


うーん、どうしたら全てがうまくいくのかな。


涼真くんを諦められない環奈ちゃんと、別れたい涼真くん。


自分を好きじゃない相手と付き合っても楽しくないよね?


きっと少しでも希望があるから、それを望んでるんだろうけど。


優しさが思わせぶり?


かといって冷たくすれば、深く傷つきそうなタイプの女の子。


一体どうすれば…。


あたしはできるだけ環奈ちゃんのフォローにまわろうかな。


友達に…なれるといいよね。


涼真くんと昌磨くんがくだらない言い合いをしているのを目の当たりにしながら、あたしはずっとそんなことを考えていた。


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