再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「これならどう?同じ幼稚園のお友達で、仲良しの男の子がいたじゃない。真凜、その子のこと独り占めしたがって、いつも誰かとケンカしてた」


うっ…そういうことは、蒸し返さなくていいのに。


あたしだって、さすがにそれは覚えてる。


ある男の子のことを、独占したかった。


思えばあれが…あたしの初恋。


久しぶりに思い出したら、すごくくすぐったくなってきた。


「もう、やだ!覚えてない」


「あれあれー、顔が赤いわよ。思い出した?涼真くんのこと」


ドキッ!


そう…今の今まで、完全に忘れてたけど…涼真くん…そんな名前だった。


顔は…残念ながら、あんまり思い出せない。


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