再会したイケメン幼なじみは、私を捕らえて離さない。
「ありがと」


素直に鍵とお金を受け取り、ポケットにしまった。


「あらー、素直ね。じゃあ涼真くんのことお願いね。反抗期らしいから真凜でも手こずるかも」


反抗期?


それって親にでしょ。


あたしは友達…そう、一番の友達なんだから平気だってば。


「ごちそうさま」


「もうすぐバスの時間よね。気をつけて行くのよ」


「わかってる。行ってきます」


7時15分のバスに乗れば、学校の近くに8時前に着くはず。


もう一本遅くなると、完全に遅刻だからね。


絶対に乗り遅れたらダメ。


それにしても早い。


前は8時過ぎに家を出れば間に合ったのに。


「涼真くんも同じバスらしいから、一緒に行ったら?」


「そうだね。声かけてみる」


家を出て、涼真くんの家のチャイムを押した。


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