そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
「じゃ、今度こそ本当に帰るよ。岩倉さん、妬いてる大智にはくれぐれも気をつけて」

柳本さんは私にいたずらっぽく笑うと、GMの肩を軽く叩き「じゃ」と言って帰っていった。

柳本さんを見送った後、GMは軽く舌打ちをしてダイニングテーブルの椅子にドンと腰をかけた。

「ったく。翼は調子に乗りすぎなんだ。岩倉さん、あいつの言うことはいちいち真に受けなくていいから」

「はい」

そう答えるも、なんだかおかしくてプッと笑ってしまう。

「何がおかしい?」

書類に視線を向けながらクールに言い放つGMの横顔が妙に白々しい。

「だって、子供の喧嘩みたいなんですもん」

「子供?お嬢ちゃんに言われたくはないな」

「じゃ、GMも私のことお嬢ちゃんだなんて言わないでください」

彼の視線がようやく私に向けられる。

「この家にいる間は俺のことGMって呼ぶな。家でいる時はGMという仮面は外しているから」

「なんてお呼びすれば?」

「名字でいい」

「東條さん、でいいですか?」

「それで頼むよ」

東條さんの表情がようやく和らいだ。

「もうこんな時間か。君も疲れただろう。先に風呂に入って寝ればいい」

「はい、ありがとうございます」

変な気分だった。恋人でもない男性の家にいる。

それなのに、お風呂を借りて、部屋に泊まらせてもらうなんて。

柳本さんは、東條さんが部屋に女性を入れるのは珍しいといっていたけれど、本当だろうか。

私が女性として見られてないから簡単に家に招けたのかもしれない。

だけど、さっき私が家に帰りたくないと言って震えて泣いていた時、強く抱きしめてくれた彼の熱い鼓動はまだ体の記憶にしっかりと残っていた。

こんなに優しくされたら、誰だって好きになっちゃうよね。

彼はきっと意識しないでやってることだろうけれど、あんな素敵な男性にそんな風にされたら気持ちを持っていかれない方がおかしい。私みたいに・・・・・・。

バスタブに半分顔を埋めながら、なんだかやるせない気持ちになる。

その日はやはり疲れていたのか、お風呂から上がると用意してくれていたゲストルームのベッドに倒れ込むように寝てしまった。




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