そばにいさせて～クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐

「岩倉さんはお酒好きなのか？」

布団を被ったまま答える。

「ええ、結構」

「そうか。さすがに日本酒をあのペースで飲んだら酔いもきつかっただろう。今晩はここでゆっくり休めばいい」

「でも、GMは？！」

ようやく布団から顔を出して尋ねた。

「君が嫌じゃなければ隣のベッドで寝させてもらうけど。嫌ならタクシー拾って家に帰るまで」

「そんなの申し訳ないです！私、帰ります！」

体をゆっくり起こすも、座っているのに目の前がくらくらした。

「その状態じゃ帰るのは無理だろう。俺のことは気にしなくていいよ」

GMは優しい目をして少しだけ口もとを緩めた。

いつも冷たい切れ長の目しか見たことがなかったから、こんな表情されるとどうしていいかわからなくなってますます鼓動が激しくなる。

「でも、今から家に帰るなんて、GMも大変でしょうし･･････」

「なら、そっちで俺も寝させてもらうよ」

そう言うと、GMは捲り上げた袖をおろすと私のいるベッドの向こうに視線をやった。

首をそっと動かしながら隣のベッドに顔を向けると，ベッドは二つがぴったりくっついた状態で並んでいた。

えー！

本当ですか？

ダブルベッドさながらなんですけど。

顔がカーッと熱くなり、助けを請うようにGMの方を見つめた。

GMはそんな私に気付くとおでこに手をやり、あきれたような顔で苦笑する。

「そんな目で見ないでくれ。俺は君みたいなお嬢ちゃんをどうこうしようなんて思わないから安心して」

「お、お嬢ちゃん？」

一瞬で我に返る。

また言われた、お嬢ちゃんだなんて。

そのお詫びで今日のお食事会招待してくれたんじゃないの？

思わずキッとGMの目をにらみつける。