そばにいさせて~クールなあなたとのセカンドストーリー⭐番外編追加⭐
9.翻弄されたくない
9.翻弄されたくない


必死に自分を鼓舞しながら家に帰る毎日が続き、ようやく座談会の日がやってきた。

集合時間よりも早めに家を出て、座談会が行われるハピーオフィスのワーキングルームに向かう。

既に真知さんは会場の準備で来ていて、カメラマンと打ち合わせをしていた。

私に気付いた真知さんがすぐに駆け寄ってきてきた。

「おはよう!今日はよろしくねぇ」

「いえ、こちらこそ。お役に立てるようがんばります」

「あれ?」

真知さんが私の顔を見ながら首を傾げる。

「なんだか疲れた顔してるけれど、大丈夫?」

「はい、大丈夫です」

「ちょっと痩せたんじゃない?ちゃんと食べてる?」

「実は最近食欲なくて」

私は随分伸びてしまった前髪を掻き上げながら苦笑した。

「だめよ。ちゃんと食べなくちゃ。食べるのは元気の源。この仕事が落ち着いたら今日のお礼も兼ねておいしいものでもご馳走するわ」

「楽しみにしてます」

真知さんにもばれちゃうくらい痩せたのかな。

この1週間、ずっと気分が重たくて食欲がさらに落ちていた。

こんな冴えない顔で久しぶりにGMに会わなくちゃならないのは、正直つらい。

あの手紙は読んでくれただろうか。

あれからGMとは顔を合わしていないから。
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