最愛~一夜の過ちから御曹司の溺愛が始まりました~
慧はしれっとした顔で言う。
じっとりと彼を見ながらも、それ以上この話題についてのコメントは避けた。
下手に何か言えば、またベッドで過ごそうと言い出すかもしれない。
「飛行機は夕方だけど、それまで今日は何をするの?」
離島ということもあり、飛行機は一日一便のみ。
荷物はほとんどまとめてあるし、いつでも帰れるようにしてある。
「水中観光船に乗ろうか?潜らなくても海の中見れるし」
彼はコーヒーを口に運びながら提案する。
「水中観光船?」
私が首を傾げて問い返すと、慧は海の方を指差した。
「あれだ」
彼が指差す先に目を向ければ、白と紺の美しい船が目に映った。
「綺麗な船だね。乗ってるだけで海の中の見られるなんて素敵。そんな便利な船があるならシュノーケルやダイビングの必要なかったんじゃあ……」
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