隠れたがりな君には、明け透けな愛を。ー番外編追加しましたー

安藤さんの腕が良いから、という梨架の言葉は本当で、あのbeforeからこんなにも綺麗な髪型になれるのかというくらいに仕上げて貰った。 

髪の長さはあまり変えず、でものばしっぱなしで傷んでいた毛先を綺麗に切り揃えてもらい、そしてやはり長く重くのびていた前髪を眉の高さに切り揃えてもらった所が何よりの大変化だった。



「お、お姉ちゃ…っ、お姉ちゃん…!」


髪を切って貰った私を見て、
梨架は泣きながら私に抱きついてきた。

子供みたいに泣くものだから、大袈裟だと笑ったけれど、私の髪型は今まで梨架を泣かせるほどに縛っていたのかもしれないと思うと、少し胸がズキンと痛んだ。


「お姉ちゃん、すっごく可愛いよ!
よかったぁ、これでお姉ちゃん、好きな人にアプローチとか、告白できるね…!」


「………!?」


いきなりそんな事を梨架が言い出すものだから、一瞬にしてピシャッと体が固まった。

梨架ったらいきなり何を…
そうか、梨架の行動の引き金はこれかと内心でも目を剥く。

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