独占欲強めな同期の極甘な求愛

「おはようございます、三井さん」
「うお! どうしたの白鳥ちゃん! 人肉でも食ってきた?」

振り返り挨拶した私にあからさまに驚いて、後ずさる三井さん。そうだった、私の唇は真っ赤だったんだ。

「リップです」
「いや、そんなマジな顔で否定しなくてもわかってるけどさ」
「そうですか」
「珍しいじゃん。そんな濃い化粧するなんて。でもいいよ、可愛い」

三井さんのストレートな発言に、不覚にも顔が熱くなる。

「私がしてあげたんです。白鳥さんにも少しは女子力あげてもらわないとこっちが被害被るんで」
「あー、昨日のあれね」

江頭さんの声に、三井さんがケラケラと笑う。江頭さんはその傍らでムッとしていた。

彼女にとっては死活問題なのだろう。一生働くわけじゃないといっていたし、彼女の未来予想図はきっと、エリート社員と結婚して主婦になること。だけどそっちのほうが仕事をするより向いていそう。彼女なら旦那さんに尽くして、可愛らしい奥さんになると思うから。

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