イメージ通りじゃない彼と、ときめくリアル恋愛
リアルな彼のイメージ通りじゃない理由
土曜日の朝、早々から起き出した私は、昨夜彼に言われた通り、お泊りの用意をして卒アルを開いた__。


「これをよく見てって、どういう事?」


何を見ればいいの?と迷いながら、クラス別に載ってる個人写真のページを捲る。


「別に何もないみたいだけど」


単に見直しておけ…という意味だったのかなと思いつつ、日常の風景写真が目に留まる。


ゴチャゴチャといろんなシーンが並んでるページ。
掃除道具を持ってふざけ合ってる男子がいたり、髪を結い合って笑う女子が載ってたり……。


(私って、こういう仲間にはあんまり入らなかったな)


一人で本を読んでるのが本当に好きだった。
図書室の片隅で、その世界の住人になりきるのが面白かった。


(そう、こんな感じで……)


自分の全身写真を見つめて、この本って何だったろう?と視線を凝らす。

じっ…と薄緑色の表紙カバーが付いた本のタイトルを見ようと顔を近づけ、あっ…と気づいたことがあった。


「これ何」


こんなもの書いてあった?と首を捻り、この間から何度か見返したけど、全く気づかなかったな…と思い返す。


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