六花の恋-ライバルと同居することになりました?-【完】
2 カミナリ

side咲雪



六月。梅雨。晃くんと暮らし始めて二週間がたちました。


……雨の季節です。


「さゆ、大丈夫か?」


「んー……頭痛い」


「低気圧にやられたか……」


「そうみたい……季節の変わり目って苦手なんだよねー……」


今日は土曜日。朝から雨で、お昼近い時間になって、私はダメになった。


ラグに直接座って、リビングのテーブルに突っ伏す。


晃くんはノートパソコンを膝に乗せて、私の斜め前のソファに座っている。


「そういうときは休め――


「でもテスト近いし……あー、ままならんー。晃くんは大丈夫なの?」


なんとか顔をあげると、晃くんが固まっていた。

< 28 / 266 >

この作品をシェア

pagetop